私たちは、通常大気圏の外は宇宙だと考えています。私たちの地球が軌道に沿って移動している 際に、1日あたり約100トンに相当する惑星間物質が地球に衝突しています。天文学者の間では、 2万9000を超える既知の地球近傍天体 (NEO) が注目を集めています。そのなかで「潜在的に危 険である」に分類された2000以上が、実際に地球の軌道を横切っています。それらの幅は

140mを超えています。

地球に近接したこのような彗星や小惑星の大半は、地球にとっての脅威とはなりません。しかしながら、最も接近している「潜在的に危険な物体」に関しては、特別な対処の対象となります。専門家によって、このような太陽系天体が詳細に追跡され、それらの位置と軌道がモニタリングされています。これにより、宇宙科学者が地球衝突時に起こりうる事態を把握し、さらには潜在的な予防策を特定することに貢献します。このような対策は惑星防衛と呼ばれています。

惑星防衛における最終的なゴールは、地球との衝突を招く地球近傍天体の軌道を修正すること、もしくは衝突の脅威を排除することにあります。

これらの天体を観測することは、潜在的な脅威のモニタリングの域を超え、各天体の規模、形状、速度、コースについて把握し、衝突を避けるために必要な要素を特定することにもつながります。たとえば小惑星の形状が把握されることによって、小惑星表面に軌道を地球から遠ざけるエンジンを取り付けることが可能になります。

Citizen Astronomer Bruno G.’s observation of potentially hazardous asteroid Nereus.

Unistellarの惑星防衛プログラム

堅固な惑星防衛戦略を打ち立てるには、地球近傍天体の観測が大きな起点となります。Unistellar望遠鏡の使用者によって、地球近傍天体が定期的に発見され、そのデータが天文学の専門家にシェアされています。Unistellar望遠鏡使用者による観測データを基にした天文学者は、天体の軌道を改善し、自転周期を計測して、天体の3D全体像を作ることができます。

Credit: NASA / JHU APL.

今年9月にNASAが初の小惑星軌道変更ミッションを実行し、惑星防衛のデモが行われる予定です。このNASAによる試みはDART(二重小惑星軌道変更 実証実験) と呼ばれるもので、危険な地球近傍天体の軌道をそらすために、この天体に宇宙機を衝突させるものです。

恐竜は地球近傍天体の危機に対してこのような惑星防衛対策を講じることができませんでしたが、人類は対策を考えています。地球近傍天体による地球の終末を回避できる可能性が開けています。どうぞ Unistellar惑星防衛キャンペーンに今すぐご参加ください。